資格名称と内容が変わりました

ヘルパー2級から初任者研修へ

平成元年に誕生したホームヘルパーという名称は、平成3年に正式に「家庭奉仕員」から「ホームヘルパー」へと名称が変更されました。

 

また、ヘルパー3級から1級という段階別研修が設けられ、平成7年には訪問介護員養成研修という新カリキュラムに変更されました。

 

このようにこれまでホームヘルパー資格は、何度かの変更を経て今の介護職員初任者研修へと姿を変えています。

 

まずはホームヘルパーの誕生経緯から見ていきましょう!

 

ホームヘルパーの誕生経緯

介護の歴史は、人が社会生活を営むと同時に始まっています。

 

ホームヘルパーができた流れ

 

ホームヘルパーの歴史

ヘルパーの歴史をひもといてみると、昭和30年代に各自治体で必要に応じて設けられていきました。
その草の根活動が全国に波及し、制度化されて普及していったのです。

 

制度化された当初は「家庭奉仕員」と呼ばれていました。

 

当初、家庭奉仕員がサポートする対象は老人だけでしたが、昭和40年代には、

  • 身体障害者
  • 心身障害児

にも介助の手が必要と判断されていきました。

 

家庭奉仕員として制度化された当初は、特に養成カリキュラム等はありませんでした。
ですが、昭和57年に制度改正が行われ、家庭奉仕員の質の向上を図るため、採用時に70時間の研修が導入されました。
さらに昭和62年には研修時間が360時間に増やされました。

 

そして平成元年、
ゴールドプランが示され、この中ではじめて「ホームヘルパー」という名称が使用されました。ホームヘルパーの誕生です。

 

誕生経緯とチームケアの共通点

上記の誕生経緯をみてみると、昭和30年代は各自治体が地域のニーズを拾って制度化する仕組みが機能していたことが分かります。

 

「当事者の声を根拠に仕組み化する」
上から目線ではなく、地の足がついた、制度化のあるべきプロセスです。

 

これからホームヘルパーや介護職員を目指す人も、当事者(利用者といいます)の話をよく聴き、まずは上司に報告・連絡・相談することが、とても重要です。

 

施設の場合

以上は在宅介護の流れですが、次に施設の誕生経緯も少し解説しておきます。

 

昭和38年以前は養老院(養護老人ホームの前身)がありましたが、入居条件として所得制限がありました。
これに対して昭和38年に誕生した特別養護老人ホームは、所得の条件は設けられず

  • 身体
  • 精神上

の障害のため常に介護が必要で、家での介護が困難な人が対象とされました。

 

当時、介護職員は寮母と呼ばれていました。
その後、介護保険が始まった平成12年頃から、寮母に代わって介護職員という名称が定着していったのです。

 

  • ホームヘルパー
  • 介護職員

介護の社会化が推進されたおかげか、いずれの呼称も認知度が高まりました。
両者の誕生経緯をみると、両者に連動性がないことも見受けられます。

 

介護福祉士の誕生

前後しますが、昭和62年、
来る高齢化社会の到来に備えて、介護福祉士という国家資格が誕生しました。

 

介護福祉士という資格は、おそらくナイチンゲールの時代であれば看護の領域なります。

 

看護と介護の領域

 

医学の進歩とともに、医療技術も高度化していきました。
それまでは助からなかった命が助かるようになりました。

 

比例して介護の必要な人が多くなっていきました。
介護福祉士が国家資格として登場した背景には、こういう社会事情があります。

 

その流れで介護福祉士の養成プログラムのほとんどは、テキストも講師も看護師が担いました。

 

ホームヘルパーと介護福祉士。
よく比較される資格ですが、誕生の経緯はまったく別物といえます。

 

養成カリキュラムも両者に連動性はあまりみられませんでした。

 

社会情勢の推移

平成12年:介護保険制度が始まりました

この時の予測としてちょっと甘かったのが、今後迎えるのは高齢化社会ではなくて「超」高齢化社会だったことです。

 

国も、数字上では把握していましたが、介護保険制度内でどの様に高齢者に動きがあるのかというのは、やってみなければ解らないことだったのです。

 

超高齢化社会という事は、介護保険制度を利用していない人も高齢化していく訳ですから、介護保険で位置づけられている仕事で働いているスタッフは、担当する利用者以外の高齢者のことも視野に入れておかないといけません。

 

また、

  • 社会的な物的環境
  • 人的環境

も超高齢化していく訳です。

 

年をとっても身体を動かす場が沢山あった昔の日本と違い、今は、お年寄りが身体を動かせる場所は、

  • 介護保険事業所
  • ゲートボール
  • プール
  • ジム

など、自宅から外に出なければならなくなってしまいました。

 

ですから、介護保険事業所内で働くスタッフは、今までよりも高齢者の機能低下が進むことを想定しなければなりません。

 

つまり、周りと助け合うにも周り自体が高齢者なので、自分の知識と技術でなんとかしなければならない事が増えていくと予想されました。

 

そういう経緯で介護スタッフの底上げをする必要がありました。

 

平成19年

社会福祉士及び介護福祉士法が改正されました。

 

平成20年

リーマンショックが起こり、世界同時不況に突入します。この頃から介護人材の不足が顕著になってきます。

 

平成21年

国は処遇改善交付金を打ち出し、介護人材の育成や労働環境の整備に努めはじめました。
またこの頃からキャリアパスが唱えられはじめ、資格体系の一元化も言われはじめました。

 

それまで多様であった介護資格の入口や資格取得方法を一元化、分かりやすくして、キャリアアップを図りやすくすることが狙いです。

 

初任者研修の誕生

そこで従来入口的な資格であったヘルパー2級養成講座を、介護福祉士と連動させるために、カリキュラムの再編を行うことになったのです。

 

そして、
平成25年4月からリニューアルされて、「介護職員初任者研修」(130時間)としてスタートしました。
西暦で言うと、2013年ですから、まだ日は浅いです。

 

時間はヘルパー2級養成講座と同じですが、内容が一新されました。
それまで連動性のなかった介護福祉士養成カリキュラムとの連動性が図られた内容になっています。